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日本語IBって?【卒業生が徹底解説】 バイリンガル・ディプロマや評価の仕組みも大解剖!

更新日:7 日前



こんにちは!日本語IBに特化した情報共有コミュニティ、J-IB(ジェイ・アイビー)編集部です。


IB(国際バカロレア)に興味があるけれど、全科目を英語で学ぶのはハードルが高すぎる…」 「最近『日本語IB』という言葉をよく聞くけれど、普通の日本の高校や、インターナショナルスクールのIBと何が違うの?」


IBへの進学を検討する際、このような疑問や不安を抱える方は少なくありません。実は、日本国内には母語である日本語を活かして世界基準の教育を受けられる「日本語DLDP(デュアルランゲージ・ディプロマ・プログラム)」という素晴らしい選択肢が存在します。


今回は、日本語IBの仕組み、評価方法、そして最大の魅力とも言える「バイリンガル・ディプロマ」について徹底的に解説します!



目次


  1. そもそも「日本語IB」とは?(日本語DP)

  2. 憧れの称号「バイリンガル・ディプロマ」って?

  3. バイリンガル・ディプロマの取得条件

  4. 100点満点じゃない!独特な「評価の仕組み」

  5. 7段階評価と「45点満点」のスコア

  6. IA(内部評価)とEA(外部評価)の違い

  7. 高1で待ち受ける「Pre-IB(プレDP)」とは?

  8. なぜPre-IBが必要なの?

  9. Pre-IBでは具体的に何を学ぶの?

  10. まとめ:日本語IBは「いいとこ取り」の賢い選択肢!



そもそも「日本語IB」とは?(日本語DP)

(C)International Baccalaureate Organization


一般的に「日本語IB」と呼ばれているプログラムの正式名称は、「日本語と英語によるデュアルランゲージ・ディプロマ・プログラム(DLDP)」と言います。


かつて、IBのディプロマ・プログラム(DP)といえば「英語・フランス語・スペイン語」のいずれかで全科目を履修するのが世界的なルールでした。しかし、「言語の壁によって、優秀な生徒が高度な教育プログラムにアクセスできないのはもったいない」という背景から、文部科学省とIB機構が協定を結び、日本独自のプログラムとして開発されたのがこの日本語DPです。


最大の特徴は、英語などの語学科目以外の「主要科目」を日本語で履修・受験できる点にあります。現在、以下の科目が日本語での実施を認められています。


  • グループ1(言語と文学):日本語A(母語話者として学ぶ日本語)

  • グループ2(言語習得):日本語B(第二言語としての日本語)/日本語 ab initio(初級日本語)

  • グループ3(個人と社会): 歴史、地理、経済、ビジネス・マネジメントなど

  • グループ4(理科): 物理、化学、生物など

  • グループ5(数学): 数学(解析とアプローチ / 応用と解釈)

  • グループ6(芸術): 音楽、美術など

  • コア科目: 課題論文(EE)、知の理論(TOK)、創造・活動・奉仕(CAS)


語学(グループ2の「Language B」など)は英語でしっかり学びつつ、論理的思考力や深い分析が求められる歴史や物理、そして正解のない問いに向き合うTOKなどを母語である日本語で深く探求できるのが、日本語IB最大のメリットです。英語力に過度なリソースを割くことなく、IBが本来目的としている「クリティカル・シンキング(批判的思考力)」を純粋に伸ばすことができます。



日本語IBのメリットとデメリット


日本語IBは英語だけでなく、母語である日本語を交えてIBのカリキュラムを学べる魅力的な制度ですが、「実際のところどうなの?」「フル英語のIBと比べてどう違うの?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。


ここでは、日本語IBを選択するメリットとデメリットを、ありのままにお伝えします。


🌟 日本語IBのメリット


  • 世界レベルで認められた卒業資格(海外大学へのダイレクトパス) 国際バカロレア(IB)は、世界中で高く評価されている共通の大学入学資格です。通常の「日本の高校卒業資格」だけでは、イギリス、オーストラリア、一部のヨーロッパなどの大学に進学する際、ファウンデーションコース(進学準備期間)などの追加要件が必要になることが少なくありません。しかし、IBディプロマを取得していれば、これらの海外大学へ直接出願できるケースが多くなり、海外進学のハードルがグッと下がります。

  • 母語だからこそ、より深い思考と議論ができる 複雑な概念や専門知識を日本語で学べる点は、日本語IBならではの強みです。英語の壁に阻まれることなく、IBの醍醐味である「批判的思考力(クリティカル・シンキング)」や「探究心」を深く掘り下げることができます。深い議論や論文作成において、母語の語彙力をフル活用できるのは大きなアドバンテージです。

  • 国内大学の総合型選抜(旧AO入試)にめっぽう強い 日本の大学進学を視野に入れている場合、日本語IBの取得は強力な武器になります。近年、多くの難関国公立・私立大学がIB入試を導入しています。日々の学習で鍛えられた「日本語での論理的表現力」や「リサーチ力」は、小論文や面接でそのまま活かすことができます。

  • アイデンティティとグローバル視点の両立 日本人としてのルーツや高度な日本語能力を維持しながら、世界基準の教育プログラムで学べます。多角的な視点を持ちながらも、日本の文脈で物事を語れることは、将来大きな強みになります。


⚠️ 日本語IBのデメリット・注意点


  • 日本の「一般入試」との両立には不向きIBのカリキュラムは、探究学習、論文執筆、ディスカッションなどを中心としており、日本の一般的なペーパーテスト型の受験勉強とは求められるベクトルが全く異なります。そのため、国内大学の「一般入試(共通テストや個別学力試験)」に向けた暗記や対策と、IBの膨大な課題を同時並行でこなすのは現実的ではありません。国内進学の場合は、基本的に総合型選抜や学校推薦型選抜(IB入試)に絞って戦略を立てる必要があります。

  • 「フル英語のIB」に比べると、英語力の伸びは限定的となることも一部の科目を日本語で学ぶ分、全科目を英語で学ぶ生徒に比べると英語に触れる絶対量は減ります。もし海外のトップ大学への進学をメインに考えている場合、IBのスコアとは別に、TOEFLやIELTS, SAT/ACTなどで高い英語力を証明するための追加の努力が求められます。

  • 学習のハードさは変わらない。むしろ「情報戦」になることも言語が日本語になっても、EE(課題論文)やTOK(知の理論)、CASといったIB特有の膨大な課題量とハードさは一切変わりません。さらに、英語に比べて日本語の参考資料、過去問、ネット上の情報が圧倒的に少ないため、リサーチや対策に苦労する場面があります。

  • 開講科目や導入校の選択肢が限られる英語IBに比べると、日本語で受けられる科目(特に一部の理系科目やマイナー科目)の選択肢が少ない学校が多いのが現状です。自分の本当に学びたい分野が、その学校で日本語で提供されているか、事前の確認が必須となります。



憧れの称号「バイリンガル・ディプロマ」って?


IBDP(ディプロマ・プログラム)の全課程を修了し、最終試験で規定の成績を収めるとディプロマ(資格)が授与されますが、実はこのディプロマには2つの種類があることをご存知でしょうか。


  1. IBディプロマ(通常の資格)

  2. バイリンガル・ディプロマ(Bilingual Diploma)


日本語IB(DLDP)を選択する生徒の多くは、2つの言語で高い学力を持つことを証明する「バイリンガル・ディプロマ」の取得が目指せます。これは、国内外の大学進学において強力な武器となる称号です。


バイリンガル・ディプロマの取得条件


以下のいずれかの条件を満たすことで、バイリンガル・ディプロマが授与されます。


  • グループ1(母語レベルの言語)を2言語履修する 「日本語A(文学など)」と「英語A(文学など)」の両方を履修し、それぞれで「グレード3」以上を取得する。

  • 言語Aとは異なる言語で、グループ3(社会)やグループ4(理科)を履修する例えば、「日本語A」を履修した生徒が、グループ3の「歴史」やグループ4の「物理」を英語で履修し、それぞれの科目で「3」以上を取得する。



日本語DPを導入している学校の一部では、カリキュラムの組み合わせによって、卒業時に自然とこのバイリンガル・ディプロマの要件を満たせるように設計されています。高度な英語力と、母語での深い学力の両方を証明できるため、海外大学への出願や、国内大学の帰国生入試・総合型選抜などで高く評価される傾向にあります。



100点満点じゃない!独特な「評価の仕組み」


日本の一般的な高校の「定期テストで100点満点」という評価システムとは異なり、IBには非常に独特で厳格なグレーディング(評価)システムが存在します。IB特有の評価基準は通常の英語IB・日本語IB両方において共通ですが、日本語IBを履修する学生の多くはIBを始める前は日本の教育カリキュラムを履修していた人が多いと思うので、日本の評価基準との違いを理解しておくことが、IBを乗り切るための第一歩です。



7段階評価と「45点満点」のスコア


IBの各科目(全6科目)は、それぞれ1〜7の7段階で評価されます。 つまり、6科目 × 最高7点 = 42点。 これに加え、コア科目である「EE(課題論文)」と「TOK(知の理論)」の評価によってボーナスポイントが最大3点加算され、合計45点満点となります。


また、必須の課外活動「CAS」(Creativity, Activity, Service)の規定をクリアすることも、IBディプロマ授与の条件となります。


  • 24点以上: ディプロマ取得(合格)の基本ライン(※「1」をとらない、HLの合計点が規定以上、など細かい条件もあります)

  • 30点前後: 世界の平均スコア

  • 38点〜40点以上: 世界のトップ大学や、国内の難関国公立大学を狙えるハイスコア


IA(内部評価)とEA(外部評価)の違い


IBの最終スコアは、高校3年生の最後に受けるテストだけで決まるわけではありません。日々の学習の積み重ねがしっかり評価される仕組みになっています。

評価の名称

内容と特徴

採点方法

IA (Internal Assessment)

内部評価

授業の一環として行うレポート、口述試験、理科の実験レポート、語学のプレゼンテーションなど。

学校の担当教員が採点し、その後IB機構のモデレーターが世界基準とズレがないかチェックします。

EA (External Assessment)

外部評価

2年間のプログラムの集大成として、全世界で同じ時期に実施される最終試験(Final Exam)。日本では11月に行われることが多い。

IB本部の採点官によって世界共通の基準で厳格に採点されます。


日本語IBの場合、「日本語で執筆するIA(レポート)」の質がスコアを大きく左右します。母語であるからこそ、表面的な言葉でごまかすことができず、より論理的な構成、深い考察、そして学術的なリサーチ力が厳しく問われます。



高1で待ち受ける「Pre-IB(プレDP)」とは?


日本の高校でIBの履修を検討する際、多くの方が「高校1年生の時は何をするの?」という疑問を持ちます。


実は、本格的なIBDP(ディプロマ・プログラム)は「高校2年生〜3年生の2年間」で行われます。そのため、日本のIB認定校の多くは、高校1年生の1年間を「Pre-IB(プレ・アイビー)」または「Pre-DP(プレ・ディーピー)」と呼ばれる独自の準備期間に充てています。


なぜPre-IBが必要なの?


一般的な日本の公立中学校までの教育と、IBが求める「自発的な探究」や「論文執筆能力」の間には、学習スタイルに大きなギャップがあります。このギャップを埋め、高2からの過酷なDPを生き抜くための“基礎体力”をつけるのがPre-IBの最大の目的です。


Pre-IBでは具体的に何を学ぶの?


学校によってカリキュラムの詳細は異なりますが、主に以下のようなスキルを1年間かけて徹底的に鍛え上げます。


  • レポート・論文執筆の基礎: アカデミックな文章の書き方、信頼できる情報の探し方、そしてIBで絶対にご法度とされる「盗用(剽窃)」を防ぐための正しい引用ルール(出典の明記など)を学びます。

  • 探究学習とプレゼンテーション: 与えられた正解をただ暗記するのではなく、自ら問いを立ててリサーチし、クラスメイトの前で論理的に発表する訓練を繰り返します。

  • 英語力の底上げ: 日本語DPであっても、英語(Language B)は必須であり、成績に直結します。高2からの高度な英語の授業にスムーズに入れるよう、読む・書く・聞く・話すの4技能を実践的に強化します。

  • タイムマネジメント: IBはとにかく課題(IAなどのレポート類)の量が膨大です。Pre-IBの期間から、タスクを細分化し、計画的に課題をこなすスケジュール管理の習慣を身につけます。


J-IB編集部からのアドバイス: 「中学校まで普通の勉強しかしてこなかったから、いきなりIBなんて無理かも…」と心配する必要は全くありません!このPre-IBという丁寧な助走期間があるからこそ、多くの日本の高校生が世界基準のプログラムに挑戦し、見事にディプロマを取得できているのです。



まとめ:日本語IBは「いいとこ取り」の賢い選択肢!


日本語IB(DLDP)は、決して「英語が苦手だから選ぶ楽な道」ではありません。 「母語での深く論理的な思考力」と「世界基準のタフな学習カリキュラム」の両方を手に入れることができる、非常に賢く、そしてやりがいのある選択肢です。


評価の仕組みが複雑で、エッセイのテーマ選びや日々のタイムマネジメントに悩むことも多いIB生活。もし行き詰まったり、ちょっとした疑問が浮かんだりしたら、ぜひ私たちJ-IBのリソースを頼りにしてください。同じ道を乗り越えてきた先輩たちや、現在進行形で頑張っている仲間たちが、きっとあなたの力になってくれます。


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